醤油って手作りできるの?家庭でも作れるなら作ってみたい!
醤油は家庭でも手作りできるよ!仕込みはとっても簡単だよ。
ブログで発酵教室!第八回目は、家庭で簡単に手作りできる醤油の作り方をご紹介します。
「醤油って家庭で手作りできるの!?」と驚く方も多いかもしれませんが、実は醤油は家庭でも手作りすることができます。
今回は、大徳醤油さんの醤油麹を使い、初心者の方でも安心して醤油づくりができるよう、仕込みから発酵の様子を丁寧に解説していきます。この記事では、仕込みから一週間後までの様子ご紹介します。
さらに、今回は塩を変えて4つ醤油を仕込んでいます。塩によって醤油の味や発酵にどのような違いが出てくるのか、観察していきますので、そちらもお楽しみください。
醤油づくりの魅力のひとつは、「発酵の様子を間近で観察できる」ことだと思います。プクプクと泡立つ様子や、時には白いカビのような産膜酵母の膜ができることもあります。日ごとに変わる色や香り、味の変化を楽しみながら、「発酵の世界を自宅で体験する」感覚が味わえます。
醤油づくりは約1年間かかりますが、手間をかけて育てた分、愛着が湧き、完成したときの喜びも大きいものになります。そして1年後は今よりもずっと醤油を身近に感じられるようになっているはずです。
「醤油を家庭でも作ってみたい」「これから醤油づくりをしたいと考えている」という方は、ぜひ最後まで見てください。
材料
- 醤油麹:1kg
- 塩:414g
- 水:1.8L
※塩と水はお好きなものを選ぶことで、自分だけのオリジナル醤油を作ることができます。
今回使用した醤油麹は、大徳醤油さんの醤油麹です。
大徳醤油さんで醤油麹を購入すると、醤油づくりの詳しい手順書を同梱してくれるので、初心者の方でも安心して醤油づくりを楽しめます。
①水と塩の量を計量する
醤油は約1年間、常温で発酵させます。
塩分濃度が高すぎると塩っぱくなり、塩分濃度が低いと雑菌が繁殖しやすく、腐敗に繋がります。
そのため、材料の分量はしっかりと量ることが大切です。
仕込み容器について
今回の仕込み容器は「パール金属の果実酒ビン(4L・プラスチック製)」を使用しました。
前回は梅酒ビン(ガラス製)を使いましたが、重さや割れるリスクが気になったため、今回は軽くて持ち運びにも便利なプラスチック製を選びました。
ガラス製は重厚感があり、臭いが付きにくい一方で、重くて割れやすい点がデメリットです。プラスチック製は軽量で扱いやすい反面、臭いが付きやすい特徴があります。
②食塩水を作る
水と塩をよく混ぜて、食塩水を作ります。
フタをしっかりと閉めて、フタの上部を押さえて、上下に振って塩をよく溶かしました。
全体が透明になり、塩が見えなくなるまで、しっかりと馴染ませてください。
梅酒ビンのようなガラス製で重い場合は、ヘラなどで透明になるまでかき混ぜて溶かしてください。
③醤油麹を入れてかき混ぜる
醤油麹とは、小麦と大豆に麹菌を繁殖させたもので、醤油づくり専用の麹のことです。
食塩水に、醤油麹を加えたらよくかき混ぜてください。
醤油麹が浮いてこなくなるまでしっかりとかき混ぜます。
④仕込み完了(2025/01/25)
最後に、仕込んだ日付を書いたシールを貼れば仕込み完了です。
醤油づくりでは、かき混ぜていくうちに水位が下がっていくため、シールは現在の水位の位置に貼りました。そうすることで、どの程度減ったのか一目でわかります。
もろみを置いておく場所
食塩水に醤油麹を混ぜたものを「(醤油)もろみ」といいます。
もろみは、直射日光が当たらず、なるべく涼しい場所に置いてください。ただし、定期的にかき混ぜる必要があるため、忘れないように目につきやすい場所に置くのがおすすめです。
塩を変えて4つ仕込みました。
塩の違いが発酵や味にどのような影響をもたらすのか、1年かけて観察していきたいと思います。
<4つの塩>
①あらしお(あらしお株式会社)
②沖縄の塩 島マース(株式会社青い海)
③赤穂の天塩(株式会社天塩)
④伯方の塩(伯方塩業株式会社)
⑤仕込んでから一週間は毎日かき混ぜる
仕込んでから一日後のもろみの様子です(2025/01/26)。
水分を含んで硬くなっていました。ほぐすようにしっかりとかき混ぜました。
一週間後(7日後)のもろみ様子です(2025/02/01)。
この後は、1週間に1回程度かき混ぜながら、発酵の様子を観察していきます。
夏場は気温が高くなり、1週間もしないうちに産膜酵母が出てくることもあります。そのときは気づいた段階で、かき混ぜてあげてください。
これから醤油づくりをしてみたい方へ
醤油づくりは、醤油麹、塩、仕込み容器を用意すれば簡単に始められます。
醤油づくりの流れは、以下の三つのステップです。
①仕込む
②かき混ぜる(約1年間)
③搾る、火入れ
一週間に一回程度のかき混ぜる作業を忘れなければ、腐敗や失敗の心配はほとんどありません。途中経過が不安な方は、前回のブログも参考にしてみてください。
醤油づくりは、他の発酵食品に比べて長い時間がかかりますが、自由研究のように楽しみながら取り組むと、あっという間に時間が過ぎていくと思います。
もろみの変化を観察しながら、醤油が育っていく時間を楽しんでみてください。きっと、素晴らしい醤油ができあがるはずです。
これからのもろみの発酵の様子も、またブログでお届けしますので、お楽しみに!