麹甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれていて、栄養豊富だって聞いたよ!麹甘酒を作ってみたいけど、作るのは難しい?
麹甘酒は病院の栄養補給に使われる点滴と成分が似ていることから「飲む点滴」とも呼ばれているよ。今回は麹甘酒の一番簡単な作り方を教えるよ。
ブログで発酵教室!第六回目は、米麹のみで作る「早造り甘酒」の作り方を解説します。
麹甘酒には、米麹そのものの栄養成分と、米麹を発酵させることで新たに生まれる栄養成分が豊富に含まれています。そのため、麹甘酒は「飲む点滴」や「飲む美容液」とも呼ばれ、健康や美容に関心がある方々に愛飲されています。
さらに、麹甘酒は飲むだけで手軽に栄養を摂取できるだけでなく、砂糖の代わりとして料理にも使えるため、日常生活に取り入れやすいのも魅力です。
麹甘酒の作り方には「早造り」「薄造り」「かた造り」の3つの作り方があります。今回ご紹介する早造り甘酒は、これらの中で最も簡単で、かつ栄養価が最も高い麹甘酒の作り方です。
これから麹甘酒を作りたい方や、簡単な麹甘酒の作り方を知りたい方は、ぜひ最後まで見てください。
麹甘酒の3つの作り方
麹甘酒の作り方には「早造り」「薄造り」「かた造り」の3つの作り方があります。
「早造り」の作り方
「早造り」とは、米麹と水だけで作る麹甘酒の作り方です。
早造り甘酒=米麹+水
早造り甘酒は米麹の風味がよく出た麹甘酒になります。
各メーカーの米麹の味や特徴を知りたい場合、早造り甘酒を作って味を比べると、その違いがよく分かります。
早造りの特徴①:簡単、時短
早造りは、3つの作り方の中で一番簡単で、早く作ることができます。
早造りは原材料が米麹のみなので、ご飯を炊く工程がなく、発酵も米麹自身のデンプンを分解するだけでいいので、薄造り、かた造りに比べて発酵時間が短くて済みます。
麹甘酒の発酵の仕組み(麹甘酒が甘くなる仕組み)
米麹には、アミラーゼと呼ばれる酵素が含まれており、この酵素はデンプンを細かく分解する役割を持っています。アミラーゼは、ご飯や米麹自身に含まれるデンプンをブドウ糖に分解します。このプロセスにより、麹甘酒の甘さが生まれます。
つまり、麹甘酒の自然な甘さは、デンプンがアミラーゼによって分解されたブドウ糖の甘さなのです。
早造りの特徴②:栄養価が高い
早造りは原材料が米麹のみなのに対して、薄造り、かた造りは原材料がお米と米麹になります。
麹甘酒にした場合、米麹の割合が一番多くなるのは早造りになるため、3つの作り方の中で一番栄養価が高くなります。
薄造り
「薄造り」とは、ご飯(またはおかゆ)に米麹と水を加えて作る麹甘酒の作り方です。
薄造りはそのまま飲めるストレートタイプの麹甘酒のことをいいます。
薄造り甘酒=米+米麹+水
薄造り甘酒の作り方は、桐生ライフのブログに詳しく書いています。ぜひ、コチラからご覧ください。
薄造りの特徴①:飲みやすいストレートタイプ
ご飯を加えることで、甘味が強まり、米麹の風味も和らぎ、飲みやすくなります。
早造りは米麹の風味がダイレクトに出るため、米麹の風味が苦手という方は、薄造りがオススメです。
薄造りの特徴②:量が作れて経済的
薄造りは、ご飯を加えて加水することで、3つの作り方の中で一番多くの量の麹甘酒を作ることができます。経済的な作り方でもあります。
かた造り
「かた造り」とは、ご飯を炊き、米麹となるべく少ない水分量で作る麹甘酒の作り方です。
濃縮タイプの麹甘酒になります。
かた造り甘酒=米+米麹+水(少)
かた造り甘酒の作り方は、桐生ライフのブログに詳しく書いています。ぜひ、コチラからご覧ください。
かた造りの特徴①:濃縮タイプの麹甘酒
3つの作り方の中で、一番濃厚で甘味の強い麹甘酒の作り方になります。
かた造りはなるべく少ない水分量で作ることがポイントです。ただ水分が少なすぎると、米麹全体に水分が行き届かなく、米麹の硬さが残り、甘さも強くでないことがあります。かた造り甘酒は何度か作りながら、水分量を徐々に減らしていき、ちょうどよい水加減を見つけていくのがいいと思います。
かた造りの特徴②:三五八漬け、べったら漬けなどの漬け床に利用
三五八漬けとは、福島県、山形県などの東北地方で古くから作られている漬物です(麹漬けの一種)。三五八漬けの素に野菜を漬け込んで作り、麹のほんのりとした甘さが特徴です。
三五八漬けの素はかた造り甘酒に塩を加えて作ることができます。
べったら漬けとは、塩漬けした大根をかた造り甘酒で漬けた甘い漬物になります。
かた造り甘酒は濃厚で甘味の強い濃縮タイプなので、野菜から水分が出てきても、ゆるくなりすぎず野菜に甘さがしっかりと染みこみます。
またかた造り甘酒は砂糖の代わりとしても使いやすいです。料理の甘味付けや、調味料づくりにも活躍します。
早造り甘酒の材料
早造り甘酒は、水分量の調整で「濃縮タイプ」「ストレートタイプ」どちらも作ることができます。
濃縮タイプ
- 乾燥麹 100g
- 水 150g
水分量を少なく仕込むことで、甘さの強い濃縮タイプの早造り甘酒を作ることができます。
「もっと甘くしたい!」、「濃厚にしたい!」という方は、水分量を徐々に減らしながら作ってみてください。
ストレートタイプ
- 乾燥麹 100g
- 水 250g
今回使用した乾燥麹
岩上商店の「菌こうじ」という乾燥麹を使用しました。
乾燥麹は常温で長期保存が可能なので、取り扱いが非常に便利です。
菌こうじは糖化力が強く、スッキリとした雑味のない甘さのある麹甘酒が作れます。
早造り甘酒の作り方
今回はヨーグルトメーカー(ヨーグルティア)を使用して早造り甘酒を作りました。
ヨーグルティアは麹生活には欠かせないアイテムです。あると麹生活が楽に続けられるようになります。
①水を加えたらよくかき混ぜる
乾燥麹 100gに水 150gを加えてよくかき混ぜます。
②50~60℃の温度で6時間発酵させる
ヨーグルティアで60℃、6時間設定で発酵させました。
炊飯器や水筒などで温度管理をする場合は、50~60℃を目安に発酵させてください。
③途中一度はかき混ぜる
かき混ぜることでより甘い麹甘酒に仕上がります。時間がない方でも最低一回はかき混ぜてください。できたら二回以上かき混ぜてください。ゆるさが出てくれば軽く振って混ぜて上げるだけでも大丈夫です。
発酵開始から2時間が経過した頃の様子です。麹が柔らかく、溶けてきていました。
かき混ぜた後は麹が水分から顔を出さないようにセットすることが大切です。
出来上がり
濃縮タイプの早造り甘酒
とろみがあり、甘味がしっかりと感じられました。砂糖の代わりとして、料理やお菓子作りにも使いやすい甘さです。
飲む場合は水で希釈する必要があります。
ストレートタイプの早造り甘酒
さらりとしていてストレートで飲みやすいサッパリとした甘さに仕上がりました。
ブレンダーをかけると味が均一になり、甘さもより感じられるようになります。
まとめ
早造り甘酒の作り方はいかがだったでしょうか。
とっても簡単に作れることがわかっていただけたと思います。
早造り、薄造り、かた造り、使う用途に合わせて作り分けてみてください。
まずは簡単な早造り甘酒から作ってみて、薄造り、かた造り甘酒にもぜひチャレンジしてみてください。
麹甘酒が皆さんの健康や美容に役立つことを願っています。